中国が自滅する

政治・経済

これは433回目。(2020年)4月24日の日経新聞朝刊にフィナンシャル・タイムズの記事が紹介されていました。長文です。中国共産党の外交は、オウンゴールの連続だというものです。

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この記事、結構びっくりしたのだ。

冒頭で取り上げているのが米ウィスコンシン州の州議会議長ロス氏の話だ。

中国政府からメールが届いたのだそうだ。その内容とは、・・・

『チャイナウイルス感染拡大に対する、中国の取り組みを称賛する決議案を議会に提出して欲しい。』

みなさんはこれをどう思うだろうか?

内容だが、『中国共産党がいかに素晴らしく対応したか』といった論点や主張が羅列された決議案の文案まで添付されていたという。

この記事を書いた記者の言うとおり、「怪しすぎる内容に満ちたメール」だ。

ロス議長は最初、いたずらだと思ったらしいが、調べてみるとシカゴの中国総領事館から発信されたものだということが判明した。

もちろん、中国共産党政権(習近平国家主席)からの命令でやったことなのか、それともシカゴの中国総領事館が、本土政府の覚えめでたきを狙ってスタンドプレイをしたものなのかはわからない。

どちらにしても、およそ常識ハズれどころか、人間としての神経を疑う。

ロス議長がこのこう返信したそうである。

『親愛なる総領事殿、ふざけるな。』

「ふざけるな」をFuck youのような4レター・ワーズで返したのか、もっと別の侮蔑的な文にしたかはわからないが。

先日、『ポスト・ウイルス』の世界で起こりうる話を書き並べてみたのだが、ますます中国のレジーム・チェンジは確率が高くなってきているのではないだろうか。

欧州や豪州では、中国企業による買収を阻止する対応を急いでいる。日本はサプライチェーンから中国を外すための予算を、今回の緊急経済対策に盛り込んだ。

中国自滅のシナリオは意外なところでも起こっている。唯一の同盟国北朝鮮が、今般のウイルス騒動では世界で一番最初に国境を封鎖した。中国政府が反対したにもかかわらずである。ロシアも追随し、イランでさえ中国が感染の拡大を隠蔽したと糾弾している。

もう、しっちゃかめっちゃかである。

おまけに一番最初にウイルスが発生したのだから、放っておいても一番最初に終息するのは中国であることは自明であるのに、「中国の対策が功を奏した。各国は中国をみならうべきだ」などという、鉄面皮な声明を発表する始末。

さらに、各国へ救援物資として送りつけたマスクにしろ、医療用具・医療機器など、欠陥だらけで使い物にならないという恥の上塗り。

フィナンシャル・タイムズというのは、英国メディアだがもともと哲学者出身の記者を多く雇ったりとかしたためだろうか、舌鋒鋭い。

トランプが嫌いだからといって、トランプ批判ばかりしているアメリカ・メディアとはそこが違う。

そのアメリカ・メディアでさえ、3月に大量に中国政府から国外退去させられたので、激怒している。不都合な真実を世界に報道されるのが嫌だからだ。

中国の国営メディア新華社ネットでは、あろうことか「米国を新型コロナ・ウイルスの地獄に投げ込むために、医療用関連の物資の供給を停止してやれ」、と社説でシュプレヒコールを飛ばした。しかも、支援されたほうの国では、あまりに欠陥品が多いので国民に支給できないとして、中国に送り返している。

完全に精神分裂気味である。

中国がどんなときにも、共産党体制を擁護するために、自画自賛し、ナショナリズムをことさら強調するような悪弊から抜け出せない限り(抜け出せるはずがないのだ)、オウンゴールが続く。

全世界を敵に回し始めている現実感が、共産党指導部にはないのだろう。

やがて、それは国内から火の手が上がることにも気づいていないようだ。

記事が紹介した米ウイスコンシン州へのメールだが、おそらくその他の州にも送りつけられているのだろう。ロス議長の怒りは氷山の一角にすぎないはずだ。

そしてロス議長は、メールの要求とは反対の決議案を準備していると、記事は紹介していた。まず、中国国民を称賛するところから始まり・・・

『中国共産党を丸裸にし、その残忍な姿と中国が新型コロナ感染を隠蔽したことで、全世界に与えた損害とを世界に明らかにする』決議案だそうである。

記事は、圧倒的多数で可決されることだろう、としている。

日本もこのくらいのことをしたらどうだろうか。政府がやりにくいというのであれば、東京都や大阪府あたりが、決議してみてはと思うがいかがなものだろうか。



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