億万長者

雑話


これは225回目。昔ほどお金持ちになりたいとは思わないのですが、やはりお金は欲しいものです。世の中、一代の才覚で億万長者になる人もいれば、羨ましいことに代々資産を受け継いでいる「だけ」の人もいます。わたしは、どちらでもありません。

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雑誌フォーブスの「世界の長者番付~億万長者ランキング」は有名だが、2012年の数字で恐縮だが、それによると、日米欧、世界中不景気と言われるなか、該当者は過去最高の1226人だった。全員の資産を合わせると4.6兆ドル(約368兆円)。これは、日本の国家予算のおよそ4倍~5倍になる。

国別ではアメリカの425人を筆頭にロシア96人、中国95人、ドイツ55人、イギリス37人、日本と台湾が24人、韓国20人、フランス16人等々。

別の統計だが、人口比率で見てみると億万長者の割合が高いのは、一位がシンガポールで全人口の17.1%。二位はカタールの14.3%。三位はクウェートの11.8%。

ここまでが二ケタだが、四位の国から一ケタになる。スイスは9.5%。五位の香港が8.8%。六位のアラブ首長国連邦で5%。このあたりまでは、要するに中東の原油長者が多い地域と都市国家のような小さな国々だ。

さて七位に、アメリカ合衆国が4.3%で入ってくる。次がイスラエルの3.6%。さらに驚くのが、九位の台湾で3.2%。九州くらいの面積の島国だが、あなどれない。十位がバーレーンで3.2%。そして、十一位にようやく日本が2.9%で登場する。以下は、どんぐりの背比べでベルギー、オマーン、アイルランド、オランダ等々、と続く。

どうだろうか。日本の人口比率2.9%というのは、およそ100人に3人の割合で億万長者がいることを示している。そのような印象はまったくないのだが、持っている人は持っているということだろう。

この億万長者、つまりお金持ちには二つのタイプがあるそうだ。まず一つ目のタイプは何十億、何百億と持っていても、つねにどこか不安で、その資産を守ることに神経を使ってしまう人だ。何のためのお金なのか、本末転倒になってしまっている人生。このようなお金持ちは、果たして本当のところ幸せなのか不幸なのか。

もう一つのタイプは、「無一文の億万長者」である。無一文の億万長者とはなにやら矛盾めいているが、無一文になろうと、何度でも億単位の財産をつくることができる人だ。お金に執着がないからすぐに使ってしまうか、周りにバラまいてしまう。とにかく、どれだけお金を儲けてもつくっても無一文になるのだが、本人は結構あっけらかんとしている。もちろん、こちらも人生の目的はあるのだろうが、概してゲーム感覚で生きているタイプなのかもしれない。ある意味凄いとは思うが、大丈夫ですかと額に手を当ててあげたくなってしまう。

いずれにせよ、どちらのタイプとも、お金に関わっていることが大好きなのだろう。こうした億万長者たちに向かって、皮肉たっぷりな名言(迷言)を吐いたジャッキー・メーソンというコメディアンがいる。

*お金は世界で一番重要なものではない! 愛こそ一番重要だ。
幸運なことに、私はお金を「愛」しているんだ。



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