バラクーダ~Barracuda~

小説

※はじめに

この長編小説はもともと、1994年に近代文芸社から出版されたものです。
一応、タイトルも『Barracuda(バラクーダ)』に変更し、内容にも手をずいぶん加えたのです。
内容は、スペイン統治時代の財宝を、外国人ダイバーたち(日本人を含む)が発見し、その舞台となったフィリピンのある島でおぞましい殺人事件が発生し始めたというものです。海洋アドベンチャーでもあり、ヴァンパイアや幽霊が出てくるホラーでもあり、四百年前の歴史と現在が交錯します。お約束の悲恋ドラマや濡れ場あり、ハリウッド的な勧善懲悪ストーリーそのままの、言わば娯楽小説の域を出ないものです。後味は、懐かしくもあり、心地よい読後感という点では成功していると自負しています。この書き直した長編『Barracuda(バラクーダ)』を、周囲の男女に試みに読んでもらったところ、当時もそしてこの度も、思った以上に好評でした。最初の殺人(第一章の後半)が起こったところから、面白さが加速し、一気に最後まで読んでしまったという声が多いです。昔執筆した当時、小説全体のテイストとしては、大それたことにアレクサンドル・デュマの『モンテクリスト伯(巌窟王)』のようなものを目指していたように記憶しています。
夜、お休みになる前のひと時のお供にでもなれば、大変うれしく思います。

本編は以下のPDFでお読みいただけます。

バラクーダ

プロローグ & 第一話 八月湾
第二話 バッカスにて
第三話 パンドラの箱
第四話 モニカの診療所
第五話 謎解き
第六話 一触即発
第七話 嵐の夜に再び謎解
第八話 地下の住人
第九話 リーフの外にあったもの
第十話 カミーラとホセ
第十一話 再びモニカの診療所
第十二話 警告
第十三話 新任の神父
第十四話 レイチェルの相談
第十五話 シダの谷
第十六話 ヒメネス長老の葬列
第十七話 二日酔い(ハングオーバー)ビーチへ
第十八話 マルガリータの謎
第十九話 地獄耳のトニー登場
第二十話 ベアトリスの正体
第二十一話 襲撃計画
第二十二話 シリ教会
第二十三話 堂々巡り
第二十四話 モレノ邸のパーティー
第二十五話 アンヘリーナ
第二十六話 鏡の中
第二十七話 果樹園の凶行
第二十八話 モレノ家の祟り
第二十九話 八月湾の惨劇
第三十話  仲間割れ2020年
第三十一話 カミーラの容態
第三十二話 サラの通夜
第三十三話 トニーの計画
第三十四話 罪と罰
第三十五話 サラの葬儀
第三十六話 説得
第三十七話 教会堂地下回廊
第三十八話 喧嘩
第三十九話 死の接吻
第四十話  交霊
第四十一話 レイチェルの処遇
第四十二話 翌日の約束
第四十三話 恋人たちの夜
第四十四話 蘇生するカミーラ
第四十五話 うつろなエンジェル
第四十八話 モレノ家の葬儀
第四十七話 逢引き
第四十八話 アリーナ共同墓地
第四十九話 トニーの遭難
第五十話  神は沈黙する
第五十一話 巫女
第五十二話 精霊たちの夏
第五十三話 少佐の帰還
第五十四話 猫岩(キャットロック)岬へ
第五十五話 捕り物
第五十六話 夜明け
第五十七話 開かずの部屋
第五十八話 デラクルスとマルガリータ
第五十九話 哀しき熱帯
第六十話  惚れ薬
第六十一話 エンジェルの孤独
第六十二話 エヴァンジェリンの災難
第六十三話 レイチェルの災難
第六十四話 暴かれた地下回廊
第六十五話 レイチェルの容態
第六十六話 傭兵
第六十七話 待ち人来たらず
第六十八話 海賊たち
第六十九話 拉致されたモニカ
第七十話  モレノ家の古文書
第七十一話 海賊の消息
第七十二話 モニカの賭け
第七十三話 デジャヴ
第七十四話 告解
第七十五話 襲撃の夜
第七十六話 ジェイミーの願い
第七十七話 崩れた均衡
第七十八話 邂逅
第七十九話 隠された覚書
エピローグ



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