左翼(リベラル)の本性発揮~全体主義の足音。

政治・経済, 歴史・戦史

左翼(リベラル)の本性発揮~全体主義の足音。

これは483回目。

米国も、日本も、西側諸国には深く、そして広くリベラルが浸透しています。
別の言い方をすれば、全体主義の一つです。
かつての輝かしい理想を掲げた「リベラリズム」はもはや形骸化し、ただの既得権者たちが自身の利権を独占維持するための方便(嘘)に成り下がっている。

同じ全体主義の歴史上の例は枚挙にいとまがない。
フランス革命のジャコバン党、ソ連のスターリニズム、ドイツのナチズム、中共の毛沢東主義と文化大革命、カンボジアのポルポト主義など、血塗られた独裁の歴史である。
すべて一絡げに「左翼」と総称しても大して違いはない。

リベラルは、当初掲げていた理念を追及していくうちに、必ず急進化、過激化する。

フランス革命のジャコバン党の場合、彼らは宗教を否定した。
無神論である。
同時に、政敵を片っ端から反革命的であるという理由で、断頭台送りにしていった。

この流れに、「恐怖政治はやめたほうがいい」と主張していたダントンが、1794年4月5日に断頭台で処刑され、以降革命は歯止めを失った。

6月には革命の神を称える「最高存在の祭典(理性の神殿)」を挙行し同時に革命裁判所の権限を強化し、反革命容疑者の処刑を激化させていく。

革命という理念の奴隷に堕落したのである。

革命裁判所では、上訴も抗告もできず、判決は一度きりの絶対的なものであった。
死刑の判決が出た場合は被告人の財産は国に没収された。ただし求刑は死刑だけではなく、もともとは一般の刑法に規定された多様な刑が宣告でき、流刑や禁錮労働、強制労働など、量刑は個別の案件によってさまざまだった。
量刑が有罪の場合は平等に死刑のみとされたのは、革命裁判所末期の1か月半である。

たいていは、革命によって権力を得たものたちが、自分たちこそが国民・国家の幸せを誰よりも知っていると詐称し、実際には利権の独裁に汲々とするために、反対者を徹底的に弾圧する。
ジャコバン党の場合は、「理性の神殿」を祭りあげた翌7月には、反動が起こり、首魁のロベスピエール自身が断頭台送りとなり、ようやく恐怖政治が終焉した。

革命急進派が、権力に酔って腐敗するに至る前に、あっという間にジャコバン党は崩壊してしまったが、最後の1ヶ月半という最も急進化した期間だけで、パリでは1400人が処刑され、フランス全土ではおよそ4万人が処刑されている。

このように急進派がヒステリー状態に陥り、政敵を粛清していくための方便(レッテル)が、「反革命」であり、「陰謀論」であり、「差別主義者」であり、「歴史修正主義者」であり、「人民の敵」である。

現在、リベラルは自分たちだけが、民主主義の唯一の旗手であると公言してはばからない。

そして、自身の独裁権力が揺らぐと、掲げる嘘(理念)の過激化は一段と加速する嫌いがある。それによって、異論を持つものを根絶してしまおうとするのでる。

今の米国の民主党やリベラル的な(左翼的な)メディアなどのやっていることを観ればよい。

ここでは、彼らが大好きなテーゼ、「差別反対」という理念一つだけで実際にどういう過激化や、理念の加速化が始まっているかすぐわかる。

1 米民主党は、不法移民と米国民を差別してはいけないと主張する。同じ人間なのだ、と言う。

※注釈:
これによって、米国とメキシコの国境を開放し、野放図に犯罪者やウイルス感染者の米国内流入を促進している。米民主党は米国社会が混乱すればするほど都合が良いのである。社会不穏により、民主党政府はいつでも何度でも、「緊急事態宣言」を発動することができ、それによって来年の中間選挙、2年後の大統領選挙で、有権者を投票所にいかせず、郵便投票に誘導し、徹底的に不正投票にしてしまうことが可能だからだ。それは昨年2020年の大統領選挙で、圧倒的に人気のトランプ大統領が、まったく不人気のバイデン候補に敗北したのをみてもわかるとおり、民主党は「味をしめた」のである。

2 米民主党は、生物学的に男性だが、女性を自称する人は、女性のスポーツ競技、女性専用のスパ、トイレ、ロッカーや更衣室など、あらゆる施設に出入り自由にするべきだとしている。

※注釈:
これがまかり通った場合、犯罪の温床になることは目に見えている。たとえば、「生物学的には女性だが、男性を自称する人」もマイノリティーとして存在するわけだが(いわゆる「おなべ」)、この種の人たちが男性専用の施設に自由に出入りすることで、たちどころに不良男性群によって性的暴行に供されることは目に見えている。
また、女性アスリートたちは、自称女性(事実上男性)によって優勝機会を甚だしく奪われていくことは言うまでもない。

3 米民主党は、出生証明に、性別を表記しないようにするべきだと主張している。

4 米民主党は、ウイルス感染者を非感染者と差別してはいけない、と主張する。

※注釈:
実際、カリフォルニア、ミシガン、ペンシルベニア、NYなど民主党支配の4州では、行政命令まで発布し、高齢者養護施設が、ウイルス感染者の受け入れ拒否を禁止した。施設は強制的に受け入れさせられる羽目に陥った。ウイルス感染によって、一番重症化リスクが高く、もっとも死亡率が高い高齢者であるにもかかわらず、である。
結果、NYでは実にこれによって感染死した高齢者は1万5000人にのぼった。しかも、この失政を、当の張本人であるクオモ知事は隠蔽し、死亡者数は8000人であると捏造データを公表し、国民を欺いた。
セクハラ問題で、辞任に追い込まれたが、民主党はクオモを見限り、トカゲの尻尾切りをしたにすぎないことはあきらか。
その証拠に、クオモ辞任の原因はあくまでセクハラ問題であると世間に印象づけるためである。
もっと恐るべき高齢者施設に、「差別反対」ということでウイルス感染者を受け入れさせた、いわば「殺人行為」を隠すためである。
バイデン政権(民主党)の司法長官は、クオモが行った高齢者施設問題に関しては、司法省は調査せず、打ち切ると発表したのは、こういうことだ。くさい物には蓋をしたのである。

5 米民主党内の、とくに極左議員やシンパたちは、民間の左翼と共同で、「国民再教育プログラム」を作成。リベラルに反対する国民全員のリスト作成にうごいている。

※注釈:
リベラル(民主党とこれと利権癒着しているビッグテック、大手メディア、薬品業界、官僚)たちは、自身の利権の寡占的支配を維持するために、最大の政敵であるトランプ大統領支持者を中心に、保守派の国民すべての監視と再教育キャンプ入りを画策していることが、暴露されている。

どうだろうか。
「差別反対」という聞こえのよい大義名分・理念から、これだけの異常な政策が志向されているのだ。
これが、左翼(リベラル)というものの正体である。

他人事ではない。
日本でも、同じことが進んでいることに気づかなければ、手遅れになる。

右翼と左翼の区分は、いろいろ見方はあろうが、今現状にかんがみれば、左翼は「平等」の理念を重視し、右翼は「自由」の理念を重視する。左翼は「革新派・進歩派」と呼ばれることが多く、右翼は「保守派」と呼ばれることが多い。
行動基準は、左翼は「独裁志向(異論を完全排除する)」であり、右翼は「議会主義」である。
依って立つ倫理や情念は、左翼は「現状転覆」であり、右翼は「伝統と経験重視」である。
行き着く先は、左翼は共産主義・社会主義であり、右翼は自由主義である。

しかし、どちらも、「民主主義」は自分たちのほうだと主張して譲らない。
民主主義ほど、為政者によって都合よく利用される方便も無い。

あなたは、どちらだ?